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と相互運用ができる。
*漸進的なシステム構築:「拡張ための設計」を行っており、オントロジの拡張と新しいシステムの導入によって、GPMEが成長していくようにする。
*システム拡張と更新のための支援:システムの成長を支援するためにオントロジの拡張支援ツールとシステム導入支援ツールを提供する。
*既存/新技術の利用:従来システムとの相互運用を考慮しながら、上述した最新技術を活用する。
*実用・将来システムヘの展開:GPMEの開発は、実用化に向けての第一歩であるが、将来の本格な実用のために全体を設計する。
上で述べた開発の方針を実現するためGPMEは、それが提供する基本機能として「知識のモデル化に基づく知識共有」、「ネットワーク環境でのシステムの分散化と相互運用によるシステム統合」、及び「システム統合化の基盤としての高度なユーザ支援」との3つを有している。表2.3−1にそれらの基本機能の分類、対応するGPMEのコンポーネント(3章参照)、及びその期待される効果を示す。また以下にそれらの各項目について説明する。
(1)知識・情報のモデル化と共有
知識・情報のモデル化とその実装は、GPME開発の主な内容であり、そのモデル化によって、知識・情報の共有が実現される。GPMEにおいて扱われる「知識・情報」は製品および生産プロセスを記述・表現するためのオントロジ(3章を参照)、具体的な製品および生産プロセスを表現するプロダクトモデル、およびオントロジを作成および拡張するためのAAM(Application Activity Model)とUoF(Unit of Functionality)などを含む。
3章でも述べるように、GPMEオントロジは組み立て産業における製品の設計と生産に関する概念を定義する知識体系であり、これを共有することは関係のあるすべての概念において、共通な定義を持つことである。GPMEオントロジをべースとすれば、製品設計・生産情報の一元的な定義づけが可能になる。その結果、情報の整合性および管理が大変効率的になる。そして、GPMEオントロジの共有と利用によって、システム間および企業間の製品設計・生産情報の共有と交換がより容易に実現できる。すなわち、システム統合、企業間

 

 

 

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